福山市立大学
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キャンパスレポート

Campus Report

第5回公開講座 知の共創「形状記憶合金のしくみと応用」を開催しました。

2018年12月18日

公開講座 公開講座

 12月15日(土)に,公開講座「形状記憶合金のしくみと応用」(講師:福井工業大学 学長 掛下 知行(かけした ともゆき)さん)を開催しました。
 掛下さんは,まず,日本が誇る材料開発の例として,超伝導材料を使って動かすリニアモーターカー,2014年にノーベル物理学賞を受賞した,青色LEDの発明・実用化などを紹介されました。続いて,テーマである形状記憶合金のしくみについて説明するために,水の3態(固体,液体,気体)のメカニズムについての解説後,金属や合金などで起こる,水の3態と似た現象である「マルテンサイト変態」について,実験を交えながらメカニズムを解説してくださいました。実験では,バネを引き伸ばしてまっすぐにした状態でお湯の中に入れると元の形へと戻る現象や,伸ばしたバネを-196度の液体窒素に浸してから曲げると真っすぐな形へと戻る現象を見せていただきました。
 実際にその現象を利用したものとして,大きなものでは岩石を粉砕する機械,小さなものでは火星の探査機の部品があるということ,私たちにとって身近なものではカテーテル(血管に沿って変形しながら入っていく)があるということも教わり,マルテンサイト変態についての認識を深めることができました。

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