福山市立大学
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キャンパスレポート

Campus Report

教育研究交流センター公開講座「私たちが歌う理由(わけ)―コミュニカティヴ・ミュージカリティという視点から―」を開催

2019年6月26日

講座写真 講座写真

 6月8日(土),本年度の公開講座第1弾として,聖心女子大学教授の今川恭子さんをお招きし,一般市民の方に加え本学の学生たちも多数聴講しました。
 冒頭,今川先生から「歌を歌っていますか?」,「人間は生まれながらに音楽的と思いますか?」と参加者に投げかけられ,YES(賛同する)と答えた人が大半を占めていました。そのポイントとして普遍性(=言葉を話すように歌い始めている),固有性(=歌を歌うのは人間だけで他の動物にはない),生得性(生まれながらに音楽をする能力を持っている)にあると説明されました。
 コミュニカティヴ・ミュージカリティとは,人はだれしも音楽性により他者と通じ合うことができる。それは赤ちゃんが体内にいるときから触覚,聴覚により徐々に培われており,人の声やリズム,抑揚のある音に反応=共感している。隣同士の人とジャンケンするときや,みんなで歌うときなどは,相互に歩み寄ろうとする「親和性」があるから自然とジャンケンのタイミングや音程が合ってくるのである。
 今回のテーマは「私たちが歌う理由」。人は歌,遊びを通じて文化的・社会的な一員として成長し,次代に継承していくものである。人が歌うことの意味を考えたときに,一人ひとりが響きあい,通じ合う双方向的な関わり合いを持つことと多様性を尊重することが重要であると指摘され,"音楽教育をする人やめざす人は,何を大事にして,何を育てるべきか各現場で考えていただきたい"と締めくくられました。

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