お知らせ
2025年1月24日
図書館では、企画展示「詩歌にくるまり春を待つ」を開催しています。
美しい言葉で紡がれた、詩や短歌、俳句を集めてみました。
昨年、現代を代表する詩人・谷川俊太郎さんが亡くなりました。
谷川さんの詩は、親しみやすく、でも時々鋭いことばで「人間」を問い、
そうかと思えば意味不明なことばが並び「わからないけどなにかある。」と思わせ、
世代を超えて読み継がれてきました。
絵本や教科書で読み、ひょっとしたら、はじめて出会った詩人は谷川さんだった、というひとが多いかもしれませんね。
「いい詩には、ひとの心を解き放ってくれる力があります。いい詩はまた、生きとし生けるものへの、いとおしみの感情をやさしく誘いだしてもくれます。
どこの国でも詩は、その国のことばの花々です。」
(『詩のこころを読む』茨木のり子著 岩波ジュニア新書 1979年 ⅲP「はじめに」より引用)
これは「自分の感受性くらい」「わたしが一番きれいだったとき」の詩で有名な茨木のり子さんの一文です。
短歌、俳句も同じく、心の深いところから紡ぎ出された言葉を読むというのは、自分のこころを読むということなのかもしれません。
うれしいとき、かなしいとき、さみしいとき、迷ったとき...
そんなときに寄り添ってくれる詩歌があると、とても心がやすらぐと思います。
ことばのおまもりです。
今はわからなくても、いつかまた出会い直したときにわかるのも詩歌の面白さです。
まだまだ寒い日が続きます。
あたたかい部屋で詩歌にくるまりながら、春を待つのはいかがでしょうか。