○公立大学法人福山市立大学業務方法書

令和3年4月1日

公立大学法人福山市立大学規程第1号

(目的)

第1条 この業務方法書は、地方独立行政法人法(平成15年法律第118号。以下「法」という。)第22条第1項の規定に基づき、同条第2項及び公立大学法人福山市立大学の業務運営、財務及び会計並びに人事管理に関する規則(令和3年福山市規則第22号)第4条に規定する事項を定め、公立大学法人福山市立大学(以下「法人」という。)の業務の適正な運営に資することを目的とする。

(業務運営の基本方針)

第2条 法人は、法第26条第1項の規定により作成する中期計画に基づき、公立大学法人福山市立大学定款第25条に規定する業務(以下「業務」という。)の効果的かつ効率的な運営に努めるものとする。

(内部統制に関する基本的事項)

第3条 法人は、役員(監事を除く。)の職務の執行が、法、他の法令、福山市の条例若しくは規則又は法人の定款に適合することを確保するための体制その他業務の適正を確保するための体制(以下「内部統制システム」という。)を整備し、継続的にその見直しを図るとともに、役員及び職員(以下「役職員」という。)への周知や研修の実施、必要な情報システムの更新に努めるものとする。

第4条 法人は、内部統制システムに関する事務を統括する役職員その他の内部統制システムの整備の推進のための体制について決定するものとする。

2 法人は、前項の体制に基づき、モニタリングを行うために必要な規程を整備するものとする。

3 内部統制システムに関する事務を統括する役職員は、定期的な連絡の機会を設け、内部統制システムに関する事務を統括する役員に対し、必要な報告が定期的に行われることを確保するものとする。

第5条 法人は役職員の職務の執行に当たり、法、他の法令、福山市の条例若しくは規則、法人の定款又は法人が定める規程に違反する事由が発生した場合における、違反した役職員に対する懲戒に関する規程その他の対応の指針をあらかじめ定めるものとする。

2 法人は、前項に規定する事由が発生した場合には、速やかな是正措置をとるとともに、再発防止を図るものとする。

3 法人は、定期的な人事ローテーションの確保、長期在籍者の把握その他の業務の適正を確保するために必要と考えられる人事管理の方針の整理に努めるものとする。

第6条 法人は、理事長から役職員への意思の伝達並びに職員から役員への危機管理及び内部統制に係る情報その他の必要な情報の伝達が確実に行われるよう、必要な措置を講ずるものとする。

(法人運営に関する基本的事項)

第7条 法人は、法人の運営に係る基本理念を定め、これを公表するものとする。

2 法人は、役職員の倫理規程を定めるものとする。

第8条 法人は、業務執行に係る決裁及び経費支出の承認に係る手順を明らかにするとともに、役職員は、その過程における確認機能を着実に果たすものとする。

2 法人は、業務の適正かつ効率的な実施に当たり必要とされるマニュアルの整備及び効果的な業務運営を可能とするための情報システムの整備を行うものとする。

(理事の分掌に関する事項)

第9条 法人は、理事の分掌を決定し、これを公表するものとする。

(中期計画等の策定に関する事項)

第10条 法人は、中期計画及び年度計画(以下「中期計画等」という。)について、理事会、経営審議会及び教育研究審議会の関与その他の中期計画等の策定の過程を整備するものとする。

(中期計画等に係る評価及び評価に基づく予算の適正な配分に関する事項)

第11条 法人は、中期計画等の進捗管理及び中期計画等に基づき実施する業務の評価(以下「評価活動」という。)を定期的に実施することとし、理事会、経営審議会及び教育研究審議会その他の評価活動のために必要な体制について整備を行うとともに、評価活動の結果を踏まえ、法第78条の2第2項に規定する報告書の作成を適切に行うものとする。

2 評価活動については、あらかじめ定める手順に沿った適正な実施を確保するとともに、恣意的とならない評価の実施に努めるものとする。また、評価活動を通じ、法人の業務執行が、必要とされる業務の手順を踏まえたものとなっているかの確認を行うものとする。

3 法人は、予算の配分が適正に実施されることを確保するための体制を整備するものとする。その中において、中期計画等の達成に特に必要な事業に対する予算の配分について、法人評価活動の結果を活用する仕組みの構築を行うものとする。

(リスク評価と対応に関する事項)

第12条 法人は、業務実施の障害となる要因を事前にリスクとして識別、分析及び評価し、当該リスクへの適切な対応を可能とするため、業務フローの整理並びに業務フローの各段階におけるリスク及びその発生原因の分析並びに必要な規程の整備に努めるとともに、次の各号に掲げる取組を行うものとする。

(1) リスク管理に係る事務を統括する組織の設置

(2) 把握したリスクを低減するための検討

(3) 把握したリスクに対する評価の定期的かつ継続的な見直し

(4) 把握したリスクに関する広報の体制及び広報における留意事項の整理

第13条 法人は、事故、災害その他の緊急時における業務の継続のための計画を策定するものとする。当該計画には、次の各号に掲げる事項を定めるものとする。

(1) 計画に基づく訓練等の実施

(2) 緊急事態発生時における対策本部の設置及び当該本部の構成員

(3) 緊急事態発生時における初動体制

(4) 緊急事態発生時における情報収集の迅速な実施

2 法人は、反社会的勢力への対応の在り方についての方針を整備するものとする。

第14条 法人は、施設の定期的な点検及び必要な補修を行うものとする。

第15条 法人は、情報システムに係るリスクへの対策として必要な取組を行うこととし、その状況について、定期的な点検を行うものとする。

(入札・契約に関する事項)

第16条 法人は、契約事務の適切な実施及び契約事務における相互牽制の確立を確保するため、次の各号に掲げる取組を行うものとする。

(1) 契約の適正な履行に関する審査を行うための委員会の活用

(2) 談合情報がある場合の対応方針の整備

(3) 随意契約とすることが必要な場合の明確化

(研究に係るリスクの管理に関する事項)

第17条 法人は、研究活動について、次の各号に掲げる事項を確保するための規程を整備するものとする。

(1) 内部牽制機能による研究費の適正経理

(2) 研究不正の防止

(3) 知的財産の保護

2 法人は、特に厳格な規律を要すると考えられる研究を実施する際のリスクの明確化に努めるものとする。

(情報の適切な管理に関する事項)

第18条 法人は、情報セキュリティの確保に関する規程の整備その他情報漏えいの防止に係る取組を推進するものとする。

2 法人は、個人情報の保護に関する規程を整備し、個人情報の適切な管理に当たり必要とされる取組を着実に実施するとともに、取組の実施状況に関する点検を定期的に行うものとする。

第19条 法人は、法人の意思決定に係る文書が適切に管理されることを担保するために、文書の適切な保存管理及び文書情報公開に関する規程を整備するものとする。

第20条 法人は、所有する情報について、閲覧権限を整理するとともに、閲覧権限を有する者が、効率的に情報を検索できるよう、体系的な情報の保存及びそれを可能とする情報システムの整備を行うものとする。

(監事及び監事監査に関する事項)

第21条 法人は、監事及び監事監査に関する規程を整備するものとする。当該規程には、次に掲げる事項を定めなければならない。

(1) 監事が有する権限

(2) 監査の結果に係る理事長への報告

(3) 監査の結果の業務への適切な反映

(4) 監査の結果に対する改善状況の監事への報告

(5) 役職員の不正及び違法行為並びに著しい不当事実がある場合の監事への報告義務

(6) 法人の意思決定に係る文書の閲覧

第22条 法人は、監事監査の円滑かつ適正な実施のため、次の各号に掲げる事項が確保されるよう、適切な措置を講じるものとする。

(1) 役職員による監事及び監査に関する業務の支援に従事する職員への協力

(2) 監事による役職員への文書提出や説明の要請権限

(3) 監事の重要な会議への出席

(4) 監事及び会計監査人の連携

(5) 監事及び内部監査担当部署との連携

(6) 監査に関する業務の支援に従事する職員の独立性

(7) 監事による法第13条第5項に基づく法人の業務及び財産の状況の調査権限

(8) 監事による法第13条第6項に規定する書類の調査

第23条 法人は、第21条に定める監事及び監事監査に関する規程を定め、又はこれを変更する場合には、監事の意見を聴かなければならない。

第24条 法人は、理事長、監事及び会計監査人の意思疎通を確保できるよう、定期的な連絡の機会を設けるなど、必要な体制の整備を行うものとする。

(内部監査に関する事項)

第25条 法人は、内部監査を担当する組織を設置し、内部監査を実施するとともに、内部監査の結果及びそれに対する改善措置状況を、理事長に報告するものとする。

(内部通報及び外部通報に関する事項)

第26条 法人は、内部通報及び外部通報に関する規程を整備するものとする。当該規程には、次の各号に掲げる事項を定めなければならない。

(1) 内部通報窓口及び外部通報窓口の設置及び運営

(2) 内部通報者及び外部通報者の保護

(3) 内部通報及び外部通報に係る担当理事及び監事への適切な報告

(業務の委託)

第27条 法人は、業務の効果的かつ効率的な運営に資すると認めるときは、業務の一部を委託することができる。

(委託契約)

第28条 法人は、前条の規定により業務を委託するときは、受託者との間に業務に関する委託契約を締結するものとする。

(競争入札その他契約に関する基本事項)

第29条 法人は、売買、貸借、請負その他の契約を締結する場合においては、一般競争入札に付するものとする。ただし、契約の性質又は目的が一般競争に適さない場合その他規程で定める場合は、指名競争入札又は随意契約に付することができるものとする。

(役員の損害賠償責任)

第30条 役員は、その任務を怠ったときは、法第19条の2第1項の規定に基づき、法人に対し、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

2 法人は、前項の役員の損害を賠償する責任について、法第19条の2第4項に定める要件に該当するときは、福山市長の承認を得て、当該役員が賠償の責任を負う額から、公立大学法人福山市立大学の役員の損害賠償責任の一部免除に関する条例(令和3年福山市条例第8号)第2条に定める額を控除して得た額を限度として免除することができる。

(その他)

第31条 この業務方法書に定めるもののほか、法人の業務に関し必要な事項は、別に定める。

この業務方法書は、福山市長の認可のあった日から施行し、令和3年4月1日から適用する。

公立大学法人福山市立大学業務方法書

令和3年4月1日 法人規程第1号

(令和3年4月1日施行)