福山市立大学
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【大久保先生の学生探訪】第5回:西垣花梨さん,山内沙紀さん

2022年10月19日

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コンセプトが勝負,まちづくりに挑戦する建築を学ぶ学生たち

大久保先生: 
 最近,高校生と話をすると「建築に興味があります」という人がけっこう多いんだ。「文系でも建築士の資格をとることができますか?」なんてことをよく聞かれるよ。
※卒業時に二級建築士・木造建築士の受験資格を取得している学生は毎年20人程度いて,高校では文系選択だった学生がほとんどです。

ハラちゃん: 
 そうなんですか。DIYって流行っているから,建築やデザインが身近になってきているんじゃないですか。

大久保先生: 
 よし,今回の探訪は「都市経営学部の建築の魅力」をテーマに,学生に聞いてみようか。

 ということで。大久保先生が本学の学生が行っている魅力的な活動を紹介する「大久保先生の学生探訪」。第5回のお客様は都市経営学部4年生の西垣花梨さんと,都市経営学部3年生の山内沙紀さんです。二人は専門ゼミで都市計画・デザイン領域を選択しており,製図室で話を聞くことができました。今回は広報担当のハラちゃんも,取材に同行しました。

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ハラちゃん: 
 たくさん家の模型がありますね。授業で製作したものですか?

山内さん : 
 これは設計演習の授業(設計製図1)で私が設計した家で,"すれ違いを最小限にする家"をコンセプトにして製作しました。設計製図1では「〇〇を最小限にする」という課題が与えられ,〇〇のところを各自が考えて設計のコンセプトを立てます。かなり悩みましたが,先生から「物理的な最小限でなくていいよ」と言われ,視野を広げて考えることができ,"すれ違いを最小限にする"というコンセプトにたどり着きました。

実際に模型をみながら・・

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 2階建ての家の中央は吹き抜けになっていて,居間から子ども部屋の明かりが見えるようになっています。階段は壁際でなく中央部に位置し,スケルトンで1階からよく見える構造なので,朝,子どもたちが降りてくる様子も直ぐにわかります。このように家族一人ひとりがいるという空気感が伝わる工夫を凝らして,すれ違いを最小限にすることができると考えました。

大久保先生:
 "すれ違い"か~。我が家はすれ違ってばっかり。みんな時間差で食事をしてるんで,母さんは「食器は一人分で済んどる」とよく言っとった。

ハラちゃん:
 えっ,それじゃ"皿の枚数が最小限"ということですねー!

大久保先生:
 そうかっ!うまいこと言うね。

ケラケラケラ・・ こちらの無駄話にも気持ちよく付き合ってくれる学生たち・・

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ハラちゃん:
 気を取り直して・・,西垣さんはどんな建物を設計されたんですか。

西垣さん :
 私は,設計製図4で文化複合施設を設計しました。この段階では,地域の人のくらし,経済,まちの将来像などを踏まえたコンセプトづくりが必要です。福山市は子どもが集う場が少ないという課題がある一方,市内には外国人がたくさん住んでいて,彼ら彼女らが集って食事をしていることが特徴としてあります。このことをヒントに"子どもと外国人を食でつなぐ"をコンセプトにして施設を設計しました。

ハラちゃん:
 まちの特徴をしっかりとらえたコンセプトづくりが大切なんですね。

西垣さん :
 そうですね。福山にしかないもの,メイドイン福山をもっとアップデートしたい,そのためにどうなったらいい,何を設計したらいいを考えたコンセプトづくりはとても面白かったです。正直,この大学に入った当初は,建築の授業をもっと受けたいという思いがありました。でも,今ではこの学部で都市のことを環境,経済,文化,コミュニティなど多方面から考えることができたことはとてもよかったと思っています。私の中でまちの未来を創る仕事をしていきたいという思いが強くなり,就職はまちづくりの部署がある不動産の会社にしました。

大久保先生:
 そうか。西垣さん,うちの田舎も頼む!山内さんには格安で家の設計をしてもらいたいな。お二人とも,今日はありがとうございました。
 それにしても,スケルトンの階段,いいね~。

いつまでも家の模型を眺めている大久保先生

ハラちゃん:
 先生,もう帰りますよ。家の模型を片付けといてくださいよ。

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