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地域連携ニュース
2024年2月 7日
精力的に活動できた4年間,その原動力とは・・
大久保先生が本学の学生が行っている魅力的な活動を紹介する「大久保先生の学生探訪」。第12回目のお客様は,教育学部4年の丹重恵理子さんです。
大久保先生が行っている,福山市立大学について高校生へ紹介する大学ガイダンスを何度も手伝ってくれたという丹重さん。彼女の大学生活は,「落ち込むヒマがないほど予定が入っている」というもの。大学の授業や実習以外でも,課外で行う実地体験活動(注1)に400時間を超えて参加し,2つのサークル(アイドル模倣ダンスサークルFCU48と茶道部)の掛持ち,相談機関やフリースクールでの体験,趣味の旅行や写真など,本当に欲張りな学生です。彼女がこんなに精力的に活動できる原動力はなんだろう?その謎を解き明かすことが大久保先生の今回の取材の目的です。
大久保
実地体験活動400時間ですか,1回行くと学校に何時間いるんですか?
丹重
だいたい8時間ぐらいいたと思います。
大久保
えっ!8時間?勤務時間超えとるで。どうしてそんなに精力的にしたの?
丹重
そうですね,単純に子どもと話すことが楽しいってことがあります。そうそう,この前,2か月ぶりに実地体験に行ってきたのですが,ある子が「先生,髪切った?」と問いかけてくるんです。よく覚えているなと感心しましたが,学校では子どもと話しをするきっかけがあちこちにあるんです。彼ら(彼女ら)と話をするとその考えを知ることができる,子どもたちは私の知らない世界をいっぱい持っていますから。
大久保
そうか,子どもは想定外のことを言ったりやったりすることがあるよね。授業の中などで実感したことはありますか。
丹重
教育実習で言えば,算数の研究授業をやった時かな~。「拡大図と縮図」の単元の中で「図(上空から見た)をもとに,実際に校舎の長さを求めてみよう」という授業をやりました。日常の事柄を教材に使ったので子どもたちの感触は良かったです。そして「今度は中庭の長さを求めたい」「面積も求められるね」などを考える子どもが出てきたのには感心しました。実際のできごとを考えていると問いが広がっていくんでしょうか。私は子どもの頃に空を見るのが好きで,どうして雲は流れていくの?雲の形から天気はどうなる...?などを考えていました。変な子でしょ。
大久保
知的好奇心が旺盛なんだ。いろんな活動に踏み込んでいく原動力はこれですか。
丹重
どうですかね。一つ言えるのは,とりあえずやってみよう,失敗とかを心配してもしかたがないし,と思っています。楽観的なんでしょうか。落ち込んでいるヒマがないほどスケジュールが入っていることもあるんですけど・・。
大久保
丹重さんのように,学生時代にいろんなことを経験しておくことは,とても大事なことですよ。
丹重
いろんな経験を積むことは人として豊かになることですし,引き出しをたくさん持っておいたほうが柔軟に対応できると思っています。そして,子どもたちにとって魅力ある先生になるように思います。
大久保
いいこと言うね。こんな話を高校生に語ってほしいよ。
丹重
ごめんなさい,私のフィールドは小学校なんで・・。
大久保
大学生,丹重恵理子の取材はこれで終わりですが,魅力ある教師として活躍しているであろう丹重さんをこれからも追っかけていきますよ。そう,取材は始まったばかりです!
忙しく困難なことが多いといわれる教職の世界。好奇心を持って楽観的に仕事に向き合うことが,子どもたちの笑顔をつくっていくように思いました。そしてその笑顔は,教師として歩んでいく一番の原動力です。
(注1)実地体験活動:教職・保育の現場に触れる体験活動。活動に参加する中で,現場や子ども,地域に対する理解を深めながら,専門職意識を育む。また,これらの取り組みに関する資料や体験を自らの記録に残し,教師・保育士としての資質・能力の形成経過を振り返る。