講義6日目 大型哺乳類と北極圏の環境変動

今日は専門講義2件と施設見学1件と忙しい1日でした。 英語の授業の後、アラスカの哺乳動物について博物館の.Aren Gundersonさんから説明を受けました。様々な動物の毛皮や頭骨を持ち込んでの解説でした。やはり興味を引いたのはアラスカの褐色熊(Brown Bear)と白クマ(Polar Bear)の比較です。褐色熊は日本のヒグマの仲間です。主にベリーなどを主食としています。 白クマは完全な肉食獣です。 頭の形がとがっているのは、海氷の上に出来た開口にアザラシが息継ぎに浮上したときに、穴に素早く潜り込むためです。 また進化ではそう古くない時代に褐色熊から分かれて進化したのが白クマです。 講義後に、皆ラッコや黒テンの毛皮に手を触れてみました。寒冷環境への適応でふさふさした毛並みになったことを学びました。その後バスで移動し大型動物実験施設を見学しました。広大な敷地にはMusk Ox(じゃこう牛)やトナカイが飼育されています。トナカイの雄の立派な角は2ヶ月で大きくなり、その後固くなります。繁殖期には雌の集団には1頭の雄だけが入ることが出来ます。その座を巡って雄同士が角を絡ませての戦いを続けます。 繁殖期が終わると角は抜け落ちてしまいます。

 

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今日は夕食の後にも講義がありました。IARC(国際北極圏研究センター)所長のLarry HINZMAN博士が北極圏の環境変動とそれが地球全体の気候システムに与える影響について解説してくれました。温暖化が永久凍土にどのような影響を与えるか、また凍土に貯留された炭素の放出で温暖化にも影響することや、海氷の縮小の状況などを分かりやすく説明してくれました。今日で専門の講義は終了しました。充実した1日でした。(F)

 

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このページは、2013年7月17日 15:23に書かれたブログ記事です。

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