風向きが変わり、昨日に比べて空気がずいぶんきれいになりました。
今日午後の講義は、アラスカの先住民族がテーマ。北極圏の先住民族ではエスキモーが有名ですが、実に9つの少数民族(分け方によってはさらに細かくなりますが)が独自の文化を維持しているのがアラスカです。彼らの顔は日本人とよく似ており、親近感を感じますが、それもそのはず、約1ー2万年前にはユーラシア大陸で同じ文化を分け合った仲間なのです。そのためか日本とも文化に共通点があり、いっぽう極寒の地で生きる様々な工夫もあります。
講義の後に見学したアラスカ大学付属博物館(Museum of North)には、学んだばかりの先住民族に関する展示のほか、マンモスなどの化石やアラスカの自然に関する展示が詰まっています。特別に研究室や標本調整室、標本庫を見学させていただきました。この博物館は展示だけではなく、アラスカに関する様々な資料を集め、整理して研究に供する重要な役割を担っています。見学の最後には、骨格標本やはく製などを触ることができました。アラスカの自然や先住民の文化を丁寧に記録し、残していくことが大学博物館の役割なのだと学んだ一日でした。(S)