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学長の式辞

2016年度 学位記授与式式辞

(実施:2017年3月23日)

学位記授与式式辞

 本日は,枝広直幹福山市長,小川眞和福山市議会議長のほか,3名のご来賓のご臨席のもと,福山市立大学第3期生,並びに福山市立大学大学院第1期生の学位記授与式を挙行することができました。
この6年間,創設まもない福山市立大学を励まし,その発展を支えてくださった市長をはじめ福山市関係者の皆様,また地元各界の皆様に,厚く御礼申し上げます。

 先ほど,教育学部を卒業する103人の皆さんには学士(教育学)の学位を,都市経営学部を卒業する145人の皆さんには学士(都市経営学)の学位を授与いたしました。
また,大学院教育学研究科を修了する6人の皆さんには修士(児童教育学)の学位を,都市経営学研究科を修了する3人の皆さんには修士(都市経営学)の学位を授与いたしました。
授与されたそれぞれの学位は,皆さんがこの4年間,或いは2年間,大学での勉学を通して積み重ねてきた学業・研鑽の"証"として,福山市立大学の名において授与したものであります。今日,晴れて学位を受けられた全ての皆さんに,心からの祝意を贈りたいと思います。

 振り返れば,学部を卒業される皆さんは,4年前,大学生活への期待と将来への大きな夢をもって,開学3年目の真新しい福山市立大学に入学しました。
また,大学院を修了される皆さんは,一昨年の4月,開設されたばかりの大学院に第1期生として入学しました。
以来,皆さんは,ここ福山の地で"新しい大学の歴史と伝統を自らの手で築く"という意気込みのもと,自らの大学生活・研究生活を切り拓き,困難を乗り越えてきました。
 皆さんのこれまでの努力,そして学内外での活躍によって,こんにち,福山市立大学は,地域における高い信頼,全国における高い知名度を獲得し,特色ある公立大学として,また,我が国の高等教育の変革を先導する大学の一つとして,高い評価を得るに至っています。

 本学が,昨年の6月から10ヶ月を費やして受けた大学機関別認証評価においても,全国の大学関係者からなる外部評価委員によって,本学には特筆すべき"7つの優れた点"があることが指摘され,そのうちの一つとして,「福山市立大学は,学生の就職率が高く,就職先においても,在学中に身に付けた資質・能力についての評価が高い」と評価されました。
このような本学の開学後の成果,そして大学の成長と発展をもたらしたのは,ここ福山の地をフィールドに,何ごとにも積極的,果敢に取り組んだ「学生の力」に依るところが大きく,今日ここに,学部第3期生,大学院第1期生の皆さんが,福山市立大学,福山市立大学大学院の確かな"礎"を築くという大きな役割を,見事に果たし終えたことに,心からの賛辞を贈り,敬意を表したいと思います。

 さて,皆さんにとって,長かった学校での学びは,今日の卒業・修了をもって,その全課程を終えることになります。この間の語り尽くせないほどの数多くの学びは,今,皆さんの知識となり,能力となり,そして豊かな人間性や見識となって,しっかりと皆さんの中に根付いたと思います。
学部を卒業される皆さんは,いよいよ自立した社会人・職業人として社会に参画し,それぞれの役割を担っていくことになります。また,大学院を修了される皆さんは,専門的高度職業人として,それぞれの職場・職域での指導的な役割を担っていくことになります。
これからは,それぞれの職場にあって,また社会の一員として,持てる力を発揮していくことになります。変化に変化を重ねる今日の社会にあって,皆さんの世代こそが,これからの社会の責任ある主役となって行かなければなりません。どうか,そのような自覚と決意をもってこれからの第1歩を踏み出していただきたいと思います。

 皆さんがこれから参画していく社会の足元には,人口の減少,少子高齢化の進展,社会や経済のグローバル化の波が押し寄せ,世界に目を向ければ,環境やエネルギー問題,貧困や格差に加え,歴史や宗教,経済や政治に起因する緊張や摩擦が,地球規模,世界規模で拡がっています。
皆さんのこれからの日々は,まぎれもなく"挑戦に満ちたもの"になります。「社会に生きる人間に気高さもたらすのは,自らに課す"義務"であって,自らが主張する"権利"ではない」。これは,20世紀初頭,激動するヨーロッパに生きたスペインの哲学者ホセ・オルテガ・イ・ガセットの言葉であります。
どうか,この4年間,或いは2年間,福山市立大学で学んだこと,福山市立大学で身につけたことに大いなる自信と誇りを持ち,社会にあって,自らが果たすべき"義務"を見定めながら,それぞれの道を果敢に歩んでいただきたいと思います。

 皆さんにとって,今日は旅立ちの時でもあり,別れの時でもあります。今日,旅立つ皆さんが,長きにわたって福山市立大学を我が母校とし,ここ福山の街を末永く「我が心のふるさと」とされることを願っています。また,福山の地で得た友人・恩師,そしてこの街での大学生活を支えて下さった地域の皆さんとの絆を,末永く大切にされることを願っています。

 最後に,皆さんがこれから,それぞれの道にあって,幸多い日々を,そして実り豊かな日々を送られることを心から祈念し,福山市立大学の全教職員の思いを添えて,新しい旅立ちへのはなむけの言葉といたします。

2017年(平成29年)3月23日
福山市立大学 学長 稲垣 卓

学長の式辞

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