福山市立大学
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学長の式辞

2020年度 入学式式辞に代えて

新入生のみなさん,ご入学おめでとうございます。

2020年度入学者は,教育学部101人(教育コース50人,保育コース51人),都市経営学部152人,学部総計253人,また教育学研究科6人,都市経営学研究科3人,大学院総計9人です。

私たち教職員は,在学生や保護者の方々,さらに来賓の方々とともに,みなさんをお迎えする式典を行いたいと思っていました。しかし,新型コロナウイルスによる感染症が急速に全国・全世界に広がりつつあるなか,式典は中止せざるをえませんでした。とは言え,全学をあげて新入生のみなさんを歓迎する気持ちに変わりはありません。

式辞に代えて,一言お祝いの言葉を述べさせていただきます。

みなさんは,きょう大学に入学しました。大学とは何でしょうか? 大学の淵源は12,3世紀のヨーロッパにあり,800年以上の歴史をもっています。爾来大学には2つの特徴があります。1つは学問の府であるということです。大学には学び,研究することを志す学生がいて,知識を創造し伝える教師がいて,その活動を支える職員がいます。学問は歴史や世界を俯瞰し,科学技術を発展させ,人類の福祉に貢献する役割を担ってきました。2つは自立的な組織であるということです。真理や判断を権威に委ねるのではなく,何が正しいのかについて自分たちで追究し,その過程では学問の自由を守り抜かねばなりません。それを大学の自治と呼んでいます。みなさんは,そうした大学の一員となりました。

新型コロナウイルス感染症の拡大という危機的な状況の中でも,大学は教育研究を継続し,地域社会の持続的発展に貢献していくという役割があります。むしろこうした状況の中でこそ,そこに発生する課題を予測し,どのようにしたら子どもたちや地域住民の生活・教育・産業を守ることができるのかについて研究していく責務があります。大学の一員となったみなさん,ぜひいっしょに悩み,課題を共有し,知恵を出し合い,この難局に立ち向かっていきましょう。

みなさんが入学した福山市立大学は2011年に福山市が設置した公立大学で,開学から10年目を迎えます。福山市は面積518.14㎢,人口468,746人(2020年2月末現在)の中核市で,全国有数の企業が多く,ものづくりが盛んで教育熱心なまちです。福山市立大学はこの街全体をキャンパスとし,知の伝達・知の創造・知の発信を掲げ,地域社会の持続的発展を目指して,意気高く教育研究を続けています。みなさんにとって,学びのチャンスに満ちあふれている大学です。

本学には全国各地から学生が集まっています。外国から留学した学生もいます。新入生のみなさんを,在学生も教職員も,そして市民の方々も応援しています。どうぞ安心して勉学に励み,充実した大学生活を送ってください。

2020年(令和2年)4月4日

福山市立大学長 田丸 敏高

学長の式辞

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