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学長の式辞

2015年度 学位記授与式式辞

(実施:2016年3月23日)

学位記授与式式辞

 本日は羽田皓福山市長、小川眞和福山市議会議長をはじめ、多数のご来賓のご臨席のもと、福山市立大学第2期生の「学位記授与式」を挙行することができました。この5年間、創設まもない福山市立大学を励まし支えてくださった羽田市長はじめ、福山市職員の皆様、また地域各界の皆様に、厚く御礼申し上げたいと思います。

 ただいま、教育学部卒業生の皆さんには学士(教育学)の学位を、また、都市経営学部卒業生の皆さんには学士(都市経営学)の学位を授与いたしました。授与されたそれぞれの学位は、皆さんがこの4年間、大学生活をとおして積み重ねてきた学業の証として、福山市立大学の名において授与したものであります。今日、晴れて学士(Bachelor)の学位を受けられた全ての卒業生の皆さんに、心からお祝いの言葉を贈りたいと思います。

 皆さんは、あの東日本大震災の翌年の春、大学生活への期待と将来への大きな夢をもって、創設間もない福山市立大学に入学しました。以来、皆さんは第1期生とともに「新しい大学の歴史と伝統を自らの手で築く」という意気込みのもと、福山での大学生活を自らの力で切り拓いてきました。皆さんのこの4年間の努力と奮闘によって、こんにち、福山市立大学は、地域にあっても、また広く全国においても、特色ある公立大学として評価を得るに至っています。

 この成果は、何よりも学生の力によるものであり、皆さんが今日ここに、福山市立大学第2期生として、福山市立大学の確かな「礎」を築くという役割を見事に果たし終えたことに、心からの賛辞を贈りたいと思います。合わせてこの4年間、日々、皆さんの教育・指導にあたってきた本学教職員の努力と献身にも心からの敬意を表したいと思います。

 さて、多くの皆さんにとって長かった学校・大学での学びは、今日の卒業をもって全ての課程を終えることになります。この4年間の語り尽くせないほどの大学での学びや体験は、皆さんの知識となり、能力となり、そして豊かな人間性となって、しっかりと皆さんの中に根付いたと思います。

 これからは、自立した社会人として、社会に参画し、その構成員として、それぞれの役割を担っていくことになります。そのための「土台」が、しっかりと皆さんのなかに築きあげられました。どうか、この4年間、福山市立大学で学んだこと、福山市立大学で身につけたことに大いなる自信と誇りを持って、それぞれの道を歩んでいただきたいと思います。

 こんにち、社会の変化はとどまることなく、加速に加速を重ね、これまで社会が経験したことのない難問・難題を抱えながら、変革に次ぐ変革が進められています。足元には、人口の減少、少子高齢化の進展、社会や経済のグローバル化の波が押し寄せ、世界に目を向ければ、環境やエネルギー、貧困や格差に加え、歴史や宗教、経済や政治に起因する緊張や摩擦が、地球規模、世界規模で拡がっています。

 皆さんは、このような激動する社会にあって、新しい時代、新しい社会の創造者として、若い世代ならではの役割を担うことになります。社会の様々な分野では、新しい発想、新しい手法、新しいテクノロジーを活用した破壊と創造が求められる時代を迎えています。「これからの社会、これからの世界は、我が世代に託されている」。どうか、そのような自覚と決意をもって社会への第1歩を踏み出していただきたいと思います。

 「学び続ける者のみが、未来を語ることが出来る。」アメリカの社会哲学者エリック・ホッファーのこの言葉は、変化する社会にあって、時代を生き抜こうとする誰もが共感する言葉であります。社会に羽ばたこうとする皆さんにとって、「学び」はこれからも続きます。幾多の困難を乗り越えて、こんにちの時代を築き上げて来た人間が持つ計り知れない力を信じ、これからも志を高く、社会にあって自らを活かす道を、意義ある生き方を追い求めながら、それぞれの道を切り拓いていっていただくことを心より期待いたします。

 卒業は旅立ちの時でもあり、別れの時でもあります。今日ここに、卒業を迎えた249名の福山市立大学第2期生の皆さんが、生涯にわたって福山市立大学を我が母校とし、4年間を過ごしたここ福山のまちを末永く「我がふるさと」「我が心のふるさと」とされることを願っています。

 福山の地で得た友人・恩師、そして大学生活を支えて下さった福山市民の皆さんとの絆をこれからも大切に、それぞれの道にあって、幸多い日々を、そして実り豊かな日々を送られることを心から祈念し、福山市立大学の全ての教職員の想いを添えて、今日卒業される皆さんの新しい旅立ちへの「はなむけの言葉」といたします。

2016年(平成28年)3月23日
福山市立大学 学長 稲垣 卓

学長の式辞

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