Undergraduate
教員紹介
現在世界では,民主国家群と専制国家群の対立,コロナとの共生時代の到来,地域紛争の増加,難民や移民の急増,格差の拡大などが起きており,混沌とした様相を見せてきています。
従来の発想では対応できない問題ばかりですが,持続可能な社会を目指すために我々ができることについて学生の皆さんと共に考えて行きたいと思います。
将来を担う学生の想像力と創造性に大きく期待しています!
名前 | 上別府 隆男(かみべっぷ たかお) | 担当授業 |
大学院
|
---|---|---|---|
職位 | 都市経営学部 都市経営学科 教授 | ||
学位 |
Ph.D. in Education Policy, Planning and Administration(米国) |
||
専門分野 |
|
||
研究シーズ | (2022年度版) |
※以下の項目は「researchmap」よりご覧いただけます。
日本が行っている発展途上国の開発への協力(支援・援助)としての国際協力を学びます。国際協力の主な形態である政府開発援助(ODA)には資金協力,技術協力など様々な手法があり,JICAなどの政府系機関,NGO,国際機関,大学など様々な組織が関わっています。授業ではこの全体像の理解を目標とします。
外国の二国間機関や,多国間機関(国連・国際機関)が行っている発展途上国の開発援助の政策について学びます。ドナー(最近では「開発パートナー」)はこれまで主に先進国と国際機関が中心でしたが,近年では中国,インド,南アフリカ,タイなどが新たなプレイヤーとして存在感を高めてきています。この授業では,老舗のドナーと新興のドナー,二国間と多国間,ローンとグラントという,異なるプレイヤー,枠組みやアプローチを比較しながら,世界の援助政策の潮流を学びます。
戦争の世紀ともいわれる20世紀の世界は,帝国主義,2回の世界大戦,東西冷戦,地域紛争などの激動を経験し,21世紀の現在では,民族・地域紛争の増加,民主主義国家群と専制主義国家群の対立の激化,国の力関係の変化,そしてコロナ禍に続きロシアのウクライナ侵攻による世界の劇的変容が起きています。この授業では,国際関係の歴史を振り返り,そのダイナミックスを理解し,現在の状況が生まれた背景や過程について考えます。
「誰一人取り残さない」をモットーとするSDGs(持続可能な開発目標)をベースとして,複合的な視点からグローバル・ナショナル・ローカルな課題の背景や本質を捉え,整理・分析し,表現する力を伸ばします。そして,教員の助言・指導のもとに卒論テーマを決め,テーマに関連した文献や関連資料の収集・分析,グループ討議を通して,専門的課題の理解を深めつつ,フィールドワーク等を通して,研究テーマの探究手法の向上を目指します。また,有志によるゼミ海外研修により異文化を体験し,また日本を外から眺めます。
1年を通じて,相互に学び合いながら,各学生が設定した卒論テーマについての研究を進めます。文献・資料収集,自前のデータ収集・分析を行うとともに,ゼミ全体での議論を通して考察を深めます。また,盗用,捏造,改ざんの防止など研究倫理に関する基本も学びます。
国際開発に対する様々なアプローチ(近代化論,従属論,持続可能な開発論,開発とアイデンティティ論など)の比較検討を通して「開発」の複雑さ,多様さを理解します。また,複眼的な視点から,国際開発・国際援助に関する諸課題を理論的に探究します。
21世紀の国際社会においては,紛争の頻発,核による威嚇,格差拡大,民主主義の後退,人権侵害など,持続可能で安定した未来の構築を脅かす事例が増加しており,政府や専門家だけでなく,一般市民が解決策を考えることが求められています。持続可能な国際社会の構築に向けた安定・不安定要因を考察するため,本授業の前半では,総論として,現代の戦争と平和をめぐるイシューの中から国際政治の道義的問題にいかに向き合うべきかを考察することで,政治的分析力と倫理的思考力を,後半(上別府)では,各論としてミャンマーを取り上げ,総論で取り上げたイシューに関連する具体的事例の検討を通じて,問題分析・解決能力を養成します。