Regional Cooperation / International Exchange / Research
開催レポート
「日本籍取得を通してみえたこと~私のルーツは,自分らしく生きるためのツール 多文化多民族共生と人権教育~」
10月7日(土)13:30~15:30
講演者
伊奈垣 圭映 (東大阪市立北宮小学校常勤講師(日本語指導加配教員))
10月7日(土),第22回びんご多文化共生連続ワークショップを対面形式で開催し,多くの方が参加されました。参加者はグループごとに着席し,伊奈垣講師によるオカリナ演奏により始まり,穏やかな雰囲気の中で講座が開始されました。
まず,中国で使われる単語の日本語訳を考える,というワークから始まりました。普段日本人にとってなじみ深く,中国でも使われている漢字が,日本語の「怪我(けが)」と読める漢字が中国語では「私のせい」という意味になり,言語として別のものであるということが示されました。伊奈垣講師は,そういった違いにより幼少期から日本の漢字に悩まされたことをきっかけに,中国と日本の漢字の違いについての本を自費で出版したことを話されました。
また,ご自身が日本に帰化される際の申請時の苦労(資料の準備,申請時の面接での質問等)を踏まえながら,多文化多民族共生に向けて,ご自身が小学校の教員として子どもへ多文化多民族教育を行っていること等も紹介されました。
開催後,参加者からは,「ご自身の体験談を、ユーモアを交えながら赤裸々に語ってくださった。」,「漢字と漢字の本のことについてはもちろんですが、帰化(申請)について、更に、人権教育について、当事者の視点で大変わかりやすくお話しくださいました。」など様々な感想がありました。