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開催レポート
【テーマ】 シンポジウム 福山市の音楽文化振興のこれから -ふくやま芸術文化ホールリーデンローズを視点として-
【日 時】 11月28日(土)14:00~15:50
【シンポジスト】 作田 忠司(ふくやま芸術文化ホール リーデンローズ 館長)
古山 典子(福山市立大学 教育学部 教授)
池澤 威郎(福山市立大学 都市経営学部 准教授)
【内 容】
本シンポジウムは,音楽文化振興の今後のあり方について教育と文化振興と経済の3つ視点から議論を行うことを目的として,オンラインで開催されました。
まず,シンポジウムのバックグラウンドとして,古山教授からは学校における音楽鑑賞教育の現状と課題,作田館長からは西洋文化における「クラシック音楽」とホールの位置づけ,そして池澤准教授からはビジネスと音楽文化の振興の歴史的な関連について情報提供が行われました。それを踏まえて,コロナ禍の中でホールが行っているデジタル技術を用いた新しい取組みとともに,商業界における対応が紹介され,その後「リアル」と「デジタル」,「ほんもの」と「にせもの」をキーワードに展開されました。
音楽文化はすでにデジタル化が進んでいますが,コロナ禍によってこれまでにない形で人と音楽との関わり方そのものが問い直されています。議論を深めていく中で,「リアルな経験」の重要性がビジネス界での展開の様相や研究の知見からも示唆され,今後ホールはリアルな音楽経験を提供する場としての機能と同時に,デジタルを活用しリアルな経験へと地域の人を結ぶ機能を果たすべきであるという方向性が提示されました。
参加者からは,「普段考えない内容の話を聞けて,新しい考え方を知った」,「ホールでリアルに聴くこととデジタルによって聞くことは対立するものではなく,デジタルがリアルに向けて架け橋となることが印象に残った」,「またこの様に文化振興について考える機会があれば参加したい」といった感想が寄せられました。