Regional Collaboration / International Exchange / Research
開催レポート
「農福連携と外国人人材~新しい農業の現場からの声~」
2026年(令和8年)5月24日(日) 13:30~16:30
2026年5月24日(日)、福山市立大学にて「第28回びんご多文化共生連続ワークショップ」が開催されました。今回は「農福連携と外国人人材:新しい農業の現場からの声」を全体テーマに掲げ、4名による報告が行われました。
まず、福山市立大学の牧田幸文教授より「農福連携と外国人人材」の概要説明が行われました。農業従事者の高齢化に伴う人手不足、福祉事業所との連携、そして現代の農業を支えるマンパワーとしての外国人労働者という、複合的な人材確保の必要性と可能性について概観しました。
次に、福山市の一般社団法人わかいふぁーむ、理事の先家茉子氏より、実践報告がありました。農業経営の転換期におけるインドネシア人研修生の受け入れや地元福祉事業所との連携についてお話しいただき、多様な文化を農業に組み込む試みだけでなく、研修生の帰国後を見据えた考察もなされました。グローカルな視点から福山の農業の持続可能性を展望する、大変有意義な内容でした。
3番目には、本学の卒業生で、現在は就労継続支援B型事業所「クランク」のスタッフを務める鷲野太平氏より「福祉の現場から見た農福連携について」をテーマにお話しがありました。同事業所における利用者の特性に応じた作業内容の提案や就労支援の取り組みに加え、「わかいふぁーむ」での作業をスタッフが先家さんたちとどのように整えているかについて具体的な報告がありました。発表の途中には、参加者が言葉による指示だけで紙バッグ作りを体験するワークも取り入れられ、作業工程をきめ細かく提示・指示することの重要性や、農業と福祉の親和性について分かりやすく解説されました。
最後に、調査のため福山を訪問されていたインドネシア国立マタラム大学のユルフィアナ教授より、ロンボク島の産業構造と移住労働の実態についてお話しいただきました。今後は福山市とロンボク島の地域連携に合わせ、福山市立大学(FCU)との大学間連携を通じたインドネシア人研修生への長期的な支援と学生の国際交流の発展に対する期待と展望が示されました。
当日は高校生を含む幅広い年代から48名の参加がありました。参加者アンケートでは、「登壇者がそれぞれの立場から話すリレートーク形式で、総合的な理解につながった」「農福連携の可能性をより多くの人に知ってもらいたい」といった感想が寄せられ、大変盛況なワークショップとなりました。
(文責:牧田幸文教授)